2014年8月5日。北陸新幹線 金沢駅(白山総合車両所)~上越妙高駅間170kmをJR西日本の新型車両W7系が試験走行しました。構想から49年、整備決定から41年、高崎-長野開業から17年、石川県・富山県をついに新幹線が走行するとあって各駅では盛大な歓迎セレモニーが開催されました。また歴史的瞬間を写真に収めようと、高架沿いには大勢の鉄道ファンや家族連れ、メディアの方々が集まりました。
W7系を使った最初の試験は、最高速度110km/h程度と本来の最高速度260km/hには及びませんが、今後3ヶ月間徐々に速度を上げての試験となります。
残念ながら金沢駅での歓迎セレモニーの抽選に外れたので、松任駅から新潟県上越市まで主要撮影スポットから新幹線を追いかけましたので、その様子をレポートです。
8月1日~2日に新幹線電気・軌道総合検測車「East-i (イースト・アイ)」が事前に線路・架線の試験を行いました。East-iの試験走行の様子はこちらから。
目次
白山総合車両所
2014年8月5日朝6時半ごろ。すでに白山総合車両所のまわりには大勢の見物客が集まっていました。
車庫内にW7系の姿は見当たらず。
松任駅駐車場へ
こちらで新幹線を待ち構えることにします。屋上にはやはり大勢の人とレポーター。
上空には報道ヘリが4機も飛んでいました。
2014年8月5日7時13分、W7系が白山総合車両所から姿を現しました。
ゆっくりと進んでいるようです。
上り回送線から金沢駅までの回送線に姿を表しました。この位置で15分ほど停車。
7時28分、動き出しました。当初の予定では7時30分に金沢駅の歓迎セレモニーに入線するはずでしたが、全体的に30分遅れとなっているようです。先頭車両は1号車。
車両基地からのスロープから、回送線へ入ります。
使用するのはW7系W1編成です。現在白山総合車両所にはW1編成~W5編成まで5編成入線しています。
初走行だけあってピカピカです。しばらくすると屋根に新幹線特有のすす汚れがついてしまうと思うので、この青さを楽しめるのは今だけかもしれません。
以前群馬県の高崎駅でE7系の試験走行に遭遇した時と同じで、行き先表示は「試運転」になっています。
在来線の松任工場と。
遠くの方に石川県庁も見えます。
W7系ロゴマーク
最後尾は12号車で、こちらはグランクラスです。
W7系はゆっくりと回送線を進み、通勤通学中の石川県民にその姿をアピールしました。
4月の金沢港への陸揚げ、白山総合車両基地への陸送を経て、ついに走行する姿を見ることができました。
この先の金沢駅では、抽選に当選した500人による歓迎セレモニーが開催されました。東京ディズニーシーで開催される「ファンタズミック」のテーマ曲演奏とともに金沢駅構内へ入場です。
津幡町 新幹線の見える丘公園
8時30分、津幡町の新幹線へ移動します。
臨時駐車場40台分を用意していたはずですが、足りなかったのか道路に誘導されました。道路や公園では津幡町職員や警察官が誘導に当たっています。
こちらも金沢駅出発を今か今かと待ち構えています。
金澤百万石武将隊の前田慶次郎さんがレポートをしていました。
報道ヘリ数機が常に随伴しているようで、ヘリの動きで新幹線が近づいてくることがわかります。
8時50分、W7系が現れました。
先ほどの回送線と違って、この区間は結構なスピードが出ていたと思います。
眺めは抜群です。
この先のトンネル数本を抜けると、富山県小矢部市に初上陸し、新高岡駅に入ります。
新高岡駅
新高岡駅まで行っている時間はなかったため、今回はこちらをスルーします(本日撮影した画像ではありません)
富山市 呉羽山公園
富山市の呉羽山公園展望台へ。
10時ごろ、W7系登場。富山駅に限らず、どの駅の前でもいったん数分停車するようです。
富山の市街地へW7系が進みます。12両編成は遠くから見ると本当に長いです。集まった子供さんたちが何度も「かがやき!かがやき!」と叫んでいたのが印象的でした。
もう少し天気が良ければ立山連峰がきれいに見えたのですが残念
インテックビルとW7系。神通川を渡り富山駅へ。富山駅でのセレモニーは8月10日の予定です。
黒部宇奈月温泉駅
富山県最後の駅、黒部宇奈月温泉駅まできました。
「宮野運動公園」という高台がすぐ近くにあるので、そちらから眺めることにします。
11時38分、W7系はやはり30分ほど遅れて到着。地鉄の電車と並びました。
ここでも駅の前でしばらく停車します。
W7系が登場すると、公園からは拍手が起こりました。
11時41分、黒部宇奈月温泉へ入線。花火が上がりました。
駅構内では歓迎式典が行われています。
糸魚川駅
新潟県に入ります。日本海に最も近い新幹線駅です。
12時42分。ぜんぜんロケハンしてなかったのと、以外に早くW7系がやってきたのでこんな写真しか取れませんでした。
すぐに次の駅へ移動します。
上越妙高駅
13時41分、本日の終着駅である上越妙高駅に到着。
ここまで6時間半の試験走行でしたが、実際に北陸新幹線が開業すればここ上越妙高駅から金沢駅までは50分かからずに行くことができます。
この駅には保守車両の車両基地が隣接しているようです。
駅へ入りました。
このあとW7系は白山総合車両所にむけて折り返し運転します。8月7日には飯山駅、長野駅までの試験走行が予定されています。9~10月ごろには東京からJR東日本が管理するE7系がやってくる試験走行も予定されています。