2月7~8日に、一般向けの試乗会が行われ、倍率77倍を勝ち抜いた2800人が新規開業する金沢-長野間を一足先に体験しました。しかし試乗会はそれだけではなく、JR関係者や建設に関わった関係者、新幹線沿線の町会長、防災関係、新幹線建設のために用地買収された方々を対象とした試乗会も2月中に何度も行われています。
2月11日に金沢-上越妙高間を走行するW7系に試乗しましたので、その様子をレポートです。

新幹線くらいのビッグプロジェクトともなれば、周囲に関係者が結構いるもので、仕事の都合で参加できないからと知人に招待状を譲り受けました。鉄道建設・運輸施設整備支援機構からの招待状です。
試乗会の区間は複数あり、
- 金沢-上越妙高
- 新高岡-上越妙高
- 富山-上越妙高
- 黒部宇奈月温泉-金沢
- 糸魚川-金沢
の5パターンから、招待客が住んでいる地域に応じて割り振られています。
この他にも、JR東日本が招待しE7系を使った長野-金沢間の試乗会も行われています。JR東日本からの招待状には譲渡禁止と書かれていますが、この鉄道建設・運輸施設整備支援機構のものには代理可能と書いてありますので堂々と参加します。ヤフオクでは1枚2万~3万円のプレミアムチケットになっていました。

新幹線の開業まであと31日の2月11日(祝)。試乗会は14日や22日にも開催されるようです。

本日、金沢駅発着だけでも1時間に1本くらいのペースで試乗会が行われていたようです。金沢駅を発着するW7系を頻繁に見かけました。この他長野からE7系もちらほらとやってきていました。

もてなしドーム地下広場で受付を行います。5日~8日のメディア・一般向けでは広場で受付していましたが、別のイベントと被ったせいか音楽堂との通路に移動していました。

乗車する車両ごとに受付があるようです。2~10号車のどれに乗るかは、招待状に書かれています。1号車はスタッフ専用。11号車グリーン車、12号車グランクラスは見学できません。

今回乗車する14時20分発の試乗会だけでこの人数。これを今日だけで複数回実施します。それだけのキャパシティがあるなら、一般向けの定員2800人をもう少し増やせたのでは無いでしょうか・・・。

招待状を提示します。注意書きと、鉄道・運輸機構が作成した北陸新幹線のパンフレットをもらいました。

この青ジャン着たスタッフの方々、STAFFとしか書かれていませんがJRの職員でしょうか?

7号車に乗車します。

金沢駅の新幹線ホームへ

さきほど受付でもらった入場用のストラップを提示してホームへ入ります。今日は試乗会だけあって新幹線ホームがコンコースから見える状態になっていました。普段ホームは見えないように隠されているので、一般の金沢駅利用客も写真を撮っていました。

金沢駅新幹線ホーム・改札については、2014年12月13日の一般公開の際に隅々まで撮影しましたので詳細は省略します。

前回公開されなかった部分で、新たに公開された場所はエレベーターやエスカレータ、トイレです。使用可能になっていました。


乗り換え改札はまだ工事中。

13・14番線は到着列車が利用していました。

乗車は11・12番線から。

乗車客用と、降車客用の動線が分かれています。

見学者は、年配者が多めでした。

年配者が多いにも関わらず、待合室の椅子は依然ビニールシートがかかったまま。椅子が使えないので休憩できません。

そのため地べたに座り込んでる方々も。

ホームに上がります。


ホームへ。こちらも12月に見学しましたので詳細は省略。


とはいえ13・14番線の島に入るのは初めてです。こちらは在来線との境目。

あれからダイヤが公開されましたが、まだダイヤは張られていません。

鉄道唱歌が流れ、W7系W5編成が12番線へ入線。

2時間前に金沢駅を出発していた見学会のグループが帰ってきました。

「団体」の表記が「回送」へ。白山総合車両所へ戻るようです。

自分が乗車する号車の前で並びます。座席は自由席なので、窓側確保のためホームは見て回らずに早めに列へ。

13時50分ごろ、W5編成が白山総合車両所へ

こちらがその動画。
13・14番線の電光掲示板には他にも回送列車の表記が。本日まだたくさんの列車が入線します。

W5編成が出発してすぐ、今回乗車するW7系W3編成が白山総合車両所から金沢駅12番線へ入線。アナウンスで「14時ちょうど発」と言っていますが、実際には14時20分発です。まだ練習中のようです。
それではW7系に乗車します。

W7系に初乗車!と言いたいところですが、1月18日の白山総合車両所一般公開で乗車していました。そのW7系も、車内は長野で運行しているE7系と全く同じです。

A席、B席、C席は3列シート。日本海側です。D席、E席は2列シート。立山連峰側です。

今回はA席に座ります。

窓側の席は、コンセントは壁から取ります。

今回の試乗会はほぼ満席。

車内案内表示は自由席の表示のみで、他には降車位置や停車駅案内など何も表示されませんでした。アナウンスも、「いい日旅立ち」のメロディは無し。

新幹線の外から微かに中田ヤスタカの出発メロディが聞こえます。14時20分、金沢駅を出発です。

スタッフさんが手を降ってお見送りしてくれました。

出発してすぐ、金沢駅西口時計駐車場が見えてきます。写真を撮影している鉄道ファンが見えました。

別の時間にここから撮影したW7系(以下、同じ)

続いて金沢総合車両所運用検修センター。

時計駐車場から見てる分にはゆっくり見えたのですが、この辺りでもう結構加速していました。

金沢総合車両所運用検修センターをまたぐ高架

金沢貨物ターミナル駅

金沢イオン

北陸自動車道 森本IC-金沢東IC間

山側環状道路と国道8号線合流付近。


宮谷トンネル


富山県に入ります。さすがに明神トンネルと新倶利伽羅トンネルは長く感じました。トンネルを抜けると、メルヘンチックな建物が見えてきます。小矢部市です。

富山の風景を眺めていると、新高岡駅を通過です。

新高岡駅まで金沢から11分でした。「はくたか」「つるぎ」は新高岡駅で停車しますのでもう少しかかります。

あっという間に通過しますので、注意して外をみていないと駅を通過したことに気づきません。

新湊大橋

呉羽山のトンネルを抜けると、富山市街地が見えてきました。

車内案内表示はやっぱり何も表示されません

桜谷小学校

新幹線試験走行初日に、生徒が屋上から手を降っていた学校です。

神通川を渡ります。

富山市営駐車場

富山市営駐車場から見たW7系

高架化工事中の在来線ホーム

14時38分、金沢駅を出発してわずか18分で富山駅12番線に到着。こちらは通過せずに停車します。

停車はしましたが富山駅で降りることはできません。ただ、富山駅も2月1日の一般公開の際に細部を撮影済み。

ますのすし。

1分ほど停車した後、すぐに出発。

富山保守基地

常願寺川

富山地方鉄道 西加積駅-中加積駅間を走るかぼちゃ電車

14時50分、黒部宇奈月温泉を通過。


隣に隣接する新黒部保守基地。

停車駅付近以外は、ほぼ常に最高速度の260kmに近い速度で走行しています。

朝日トンネルや新親不知トンネルなどの長いトンネルが連続する区間を抜けて、新潟県へ。青海駅付近。

このへんは晴れているようです。

日本海が見えました。

日本海に一番近い新幹線駅「糸魚川」を14時59分に通過


再び日本海沿いのトンネルを走ります。

トンネル内で減速しだし、上越妙高駅へ。保守基地が見えました。

このあたりは一面雪景色

保守基地への線路は、スラブ軌道ではなくバラスト軌道のようです。ここは電化もされていないので新幹線は走りません。

15時11分。金沢駅からおよそ50分で上越妙高に到着。試験走行初日は6時間かけて走行した区間。車で追いかけた区間でもありますが、ずいぶんと上越妙高も近くなったものです。実際には金沢・富山・上越妙高の順に停車する列車は無いのでもう少し時間がかかります。

車内清掃と、座席の方向転換のために、乗客は一旦ホームに降ります。

ただし、ホームを降りることはできません。



この上越妙高には「かがやき」は停車しません。

ただし他の「かがやき」通過駅(新高岡、黒部宇奈月温泉、糸魚川)と違って、上越妙高駅は2面4線。

喫煙所が使用できないことに不満漏らしてる乗客がいました。

ここはJR東日本とJR西日本の境界駅。駅の表記もJR東日本風です。


電光掲示板はフルカラーではないようです。


ホームは、新潟県産杉材を使って、暖かさを表現してます。


11号車グリーン車、12号車グランクラス側は外からも見学できず。

「特急 北越」が廃止になりますので、金沢・富山方面から新潟市にアクセスするには、この上越妙高駅から「特急しらゆき」に乗り換えます。

飯山駅・長野駅方向。

スクリンプラーが設置されています。

越後トキめき鉄道の表記。




乗車時にゆっくり見れなかったので、W3編成の1号車側へ

みなさんここで記念撮影されていました。

車掌さんと記念撮影も。


方向幕は「団体」です。








到着から15分ほどで、清掃が完了したのとアナウンスが流れました。車内へ戻ります。

座席が回転していました。進行方向が逆になります。

帰りは窓側のお席も、交代です。

「帰りはE席からの風景を」と思っていましたが、元のお席にお戻り下さいということなので立山連峰などは撮影できず。

帰りは、疲れたのか飽きたのか寝ている人も多かった印象。

帰路、少なくとも3回以上E7・W7系とすれ違いました。体感的には1秒もかからず通りすぎるので、撮影はできず。

能越自動車道 福岡料金所

能越自動車道

新倶利伽羅トンネルを戻ります。今回上越妙高-長野間を走行していないので、トンネルはそこまで多く感じませんでしたが、東京まで行くとなるとやはり電波が届かない区間が気になりそうです。JALの小松便もSKY WIFI機材を導入していますので、新幹線もトンネル区間の電波状況を改善して欲しい所。

新倶利伽羅トンネルを抜けて石川県へ

岩崎トンネル入口

岩崎トンネル出口


宮谷トンネル入口


宮谷トンネル出口


第二月影トンネル出口の墓地


梅田横取基地内部

金沢市へ戻ってきました。

2013年9月に歩いた区間を、新幹線で進みます。

ホームラン駐車場。ここからでも新幹線は撮影できるのでしょうか。

フォーラス駐車場。

金沢駅へ戻ってきました。

16時26分、もてなしドーム裏側の13番線へ




およそ2時間の旅でした。

ホームへ

皆さんそそくさと帰って行きました。12月の金沢駅ホーム見学会の際は終了時間になってもなかなか人が引かなかったのですが、興味があってきた人と招待されたから来た人ではずいぶんと雰囲気が違います。


富山駅ホームではベンチのシートはすでに剥がされていましたが、金沢駅はまだシートがかぶっています。



次にホームで新幹線を見るのは、開業後になります。

せっかくなのでエレベータ使って降りてみました。

以上で終了となります。次は、いよいよ開業です。

みどりの窓口には、2月14日の北陸新幹線の切符販売の案内が出ていました。
