2013年7月6日に、開業を間近に控えた北陸新幹線の高架や白山総合車両基地を見学できる「金沢開業実感ツアー」が開催されましたが、80人限定のところなんと1820人もの応募があり大勢の抽選にあふれた人が出てしまいました。そこで9月7日追加開催され、再び選ばれた80人がレールウォーキングや金沢駅ホーム・コンコースの見学を行いましたのでその様子をレポートです。ちなみにこの追加開催も応募は1098人ということなので、倍率は10倍以上ありました。
新幹線講座
集合場所は石川県庁19階の展望ロビーです。
展望ロビーで当選ハガキを提示し受付をすませます。
北陸新幹線の資料やアンケートが入ったファイルとメモ帳、参加証をもらいました。
資料と今日のスケジュール。
追加募集では白山総合車両基地の見学は残念ながらありません。(写真は2013年3月頃の車両基地。)
白山総合車両基地概略図。在来線も資材運搬のために乗り入れるようです。ところで新幹線と在来線がつながってる箇所がありますがこれはどういう仕組なのでしょうか?
まず北陸新幹線PRのビデオを鑑賞しました。
続いて北陸新幹線の概要の説明。大変わかり易いプレゼンでした。
80人をA班・B班に分けて、県庁から新幹線の高架までバスで移動します。
ヘルメットとペットボトルのいろはす、忘れた方にはかっぱが配られました。手が塞がってしまう傘は使えません。バスの中では、新幹線の開業に合わせて50メータ道路にNHKや北國銀行が移転することの説明などがありました。この日のために新幹線のことを調べてきたり、A班のカラーである青の服を来てきたりとなかなか気合の入ったお姉さんが担当です。
新幹線レールウォーク
金沢駅から見て、浅野川を超えた京町の建設現場からレールウォークは始まります。まず現場の方から注意事項。線路はボルトが飛び出しているところなど危険なので前を見て歩くなどの注意がありました。
この建設用の階段から高架に登ります。結構狭いです。ヘルメットを何度もぶつけました。
階段を登り切ったところ。東京方向を見ると、高速道路を超えるために高くなっているところや、金沢から折り返し運転するためのポイント切り替えが見えます。
マスメディアの方々も続きます。新聞社やテレビの取材の方も大勢来てました。
高架におります。レールウォークといってもスタンド・バイ・ミーのように本当に線路を歩くわけではなく、上下線の間を歩きます。
普段入れないところですからみなさん写真をとってます。
線路はほとんどがこのようなスラブ軌道になっており、コンクリートの土台です。その下にセメントとアスファルトを固めたクッションがあり、乗りごこちの改善や高さの調整をしています。
合成樹脂のマクラギ。このほか石を敷き詰めたバラスト軌道は車両基地などごく一部とのこと。
金沢駅までのおよそ800mの区間を歩きます。
線路はほぼ敷設が終わっているそうです。
現在は電線を張る工事を進めています。
ところどころで鉄道運輸機構の方や県職員の方の説明が入り、皆さん熱心に聞いています。
このレール、25メールの長さのものを溶接しロングレールにしています。金沢から富山まで1本のレールになっているそうです。
とんでもなく長いレールですから伸び縮みすると結合部が歪んでしまいますので、このように重ねてレールをつないでいます。
駅舎が見えてきました。
フォーラスの駐車場から不思議そうにこちらを眺めている方がいました。こんなところに大勢の人が歩いてたら驚くでしょう。
北陸新幹線金沢駅の乗り場は4つあるので、ここで分岐します。
分岐が凍らないように大量のスプリンクラーがすでに設置されていました。スプリンクラーの水は地下水ですが、他の井戸に影響を与えないように450メートルもの地下から組み上げています。
残念ながら雨が降っており、ところどころ水たまりもできていましたがそれでも楽しめました。
新幹線金沢駅見学
このまま金沢駅のホームに入ります。
すでに屋根が完成しています。
ホームの下。広めのスペースがあり落ちても逃げ込めそうです。実際にはホームすべてに柵がつきます。
ホーム。1両25メートルで12両編成=300メートルのE7・W7系が入れるように、ホームの長さは312メートルとなっています。
太陽光が取り込めるような作りになっていました。
フォーラスの大型ビジョンがホームから見えます。大宮駅のようです。
こちらは在来線ホーム側。
もてなしドームの裏へ。
加賀友禅をイメージした駅舎の内部はこのようになっています。
この柱、灰色の部分に金沢名物金箔が貼られます。盗まれないようにこの高さです。柱から枝が何本も出ていますが、少ない柱で屋根を支えるための構造なんだそうです。
この「JR金沢駅」の看板を久しぶりに見た気がします。
休憩所、エレベータ、エスカレータの工事や電気工事が進めれれています。
日航ホテルや音楽堂を眺めます。
担当の方よりご説明
説明されている方の後ろがエレベータが取り付けられる場所です。
ホームを降りてコンコースへ。
コンコースでは在来線からの乗り換え、加賀友禅をあしらった壁、輪島塗や九谷焼を鑑賞できる休憩所が設けられます。
まだコンクリート打ち放し状態です。
ここで見学は終了です。
防音壁の先はちょうど金沢駅のコインロッカーがある辺りで、そこから出てくる形になりました。突如壁から現れるヘルメットカッパ集団に驚く金沢駅利用者の姿も…。
バスで石川県庁に戻って終了です。貴重な体験でした。このレールウォーク、人数を大幅に増やし10月12日にも予定されています。今冬より試験運用が始まりますので「新幹線1000人レールウォーク」が今後トラブルでも無い限り北陸新幹線の高架を歩ける最後の機会となります。9月13日までに応募する必要があるのでぜひ応募してみましょう。