4月11日に金沢港から陸揚げされた北陸新幹線W7系は、12日午前1時半より松任の白山総合車両所までトレーラで陸送されました。ただでさえ石川県新幹線初上陸という一大イベントに、道路を走るという珍しさも重なり本当に大勢の人が陸送の様子を見守りました。その様子をレポートです。
神戸から金沢まで船で運んできた新幹線W7系を運びます。陸揚げの様子はこちらの記事から。
目次
ルート
金沢港
11日23時過ぎ、新幹線はトレーラに繋がれ輸送を待っている状態でした。「かがやき」という名前で運行されることになりますが、この時間だとライトが全く無いため真っ暗です。シャッター開きっぱなしで撮影しており明るく見えますが肉眼ではよく見えません。
つい最近リアルスコープでE7系の仙台港での陸送の様子が放送されたことや、日中の陸揚げの様子がニュースで放送されたため、大勢の人が深夜の金沢港に集まりました。金沢港の駐車場もいっぱいになり、入場制限がかけられていました。路駐している車は巡回中のパトカーに注意されるほど。
0時半頃、トレーラのエンジンがかかります。
今夜運ぶのはグランクラスの先頭車12号車、グリーン車11号車、普通席10号車の3両です。9-7号車は金沢港にのこり、後日陸送されます。1号車から6号車は現在船で神戸港から運ばれてきています。W7系W2編成は特に情報は出ていません。
金沢港の敷地内から新幹線を待つ見物客。かなり寒いのですが、子供をつれた家族連れが大勢いました。200人くらいいたと思われます。
みなと会館の前で新幹線を待つ人。鉄道ファンらしき人もいますが、ほとんどがおそらく地元の住人です。期待が高まります。
みなと会館前の交差点で待つ大勢の人。こちらはもう百万石まつりレベルです。
テレビや新聞の取材も大勢来ています。石川県・富山県の主要メディアはほとんどが数チーム体制で取材していました。月曜日のかがのとイブニングでも新幹線陸送の様子が特集されます。
1時20分ごろ、12号車を載せたトレーラーが出発しました。
新幹線の輸送を担当するのは日通。新幹線輸送のプロです。
金沢港の敷地内をゆっくりと走ります。
警備員さんや警察官も大勢動員されています。
みなと会館の方へ進みます。
新幹線の前には誘導車
後方にはこの案内板をつけたトラックが新幹線を囲みます。このトラックは2車線にまたがって走行するため、同じ道で新幹線を追いぬくことは実質できません。
港会館前でターンします。
交差点を器用に曲がっていきます。この台車運転席とは独立したリモコンがあるはずですが、それを使っている様子は確認できませんでした。
敷地内で見ていた人も先頭車両へ移動し先頭車両を追いかけながらの撮影になりました。
みなと会館前の交差点へでます。いよいよ公道を走ります。この陸送のためにみなと会館前の中央分離帯は撤去されています。
港会館前の交差点を50メーター道路方向へ左折、金沢港交差点を右折、県庁前の道路を新幹線は進んでいきました。海側環状は走りません。見物客の車も大半が先頭車両に合わせてついていきます。10号車、11号車は10~20分遅れの出発です。
西念交差点
50メーター道路と8号線の交差点、西念です。TUTAYA金沢店の向かいです。こちらにも大勢の人が。TUTAYAの駐車場は深夜2時にもかかわらず満車です。
8号線・北陸自動車道の狭い高架下を新幹線がくぐります。アーチになっているため、少しでもずれると斜体が高架にぶつかります。唯一の難所でしょうか。
金沢駅方向へ出っ張り、曲がります。
ちょうど目の前を通りました。
8号線に乗ります。8号線は案内板を載せたトラックがすぐ後ろを走るため追い越せません。別ルートで白山総合車両所へ移動します。途中の交差点の要所要所、たとえば御経塚交差点などには、やはり大勢の見物客がいました。
新幹線の後ろを大量の車や全力疾走のチャリが追いかけます。チャリは確かに渋滞しませんが、松任まで追いかけるのはさすがに大変そうです。北國新聞社なんかはタクシーを使って移動していました。「前の新幹線追って下さい!」という感じでしょうか。交通量の少ないはずの夜中の2時ですが、新幹線の後ろには渋滞ができていました。なお前記したとおり8号線を使って新幹線を追い越すのは難しいので迂回して先回りします。
宮丸町南交差点
しばらく8号線を進んだ新幹線は、ここで右折。8号線を離れます。写真は11号車。ゆっくり走るのか思いきや、そこそこの速度で8号線を走っていました。
白山総合車両基地
白山総合車両基地前にもやはり大勢の人と報道陣。
12号車が到着。白山総合車両基地のスロープに入ってきます。午後3時、出発から1時間40分で到着いたしました。(2014/06/08この写真のみ6月のW4編成陸送の様子です)
到着したW7系は報道陣や関係者の撮影タイムがあったようです。
20分ほどおくれて10号車が到着。
こちらはすんなり入りました。11号車もさらに20分遅れての到着となりました。
白山総合車両基地に搬入する車両は全部で120両あり、先頭車両だけでも20両あります。今回3両運んだので残るは117両。新幹線車両の寿命は15年~20年なので、今年の陸送を見逃すと、次に見れるのは15年後です。今年はまだ陸送の機会が何度もあるため、興味のある方はぜひ見に行ってみてはいかがでしょうか。その際作業の邪魔にならないようにはご注意願います。
追記 4/12 18:00
16時頃、トレーラーが戻ってきました。
専用の台車もです。
のこり3両の北陸新幹線W7系を今夜運ぶための準備してます。また、現在着岸してる貨物船には1号車が入っています。こちらと2-6号車は明日、陸揚げを予定しているそうです。
今日運んできたばかりの新幹線は、すでに連結作業を終え、白山総合車両基地で牽引されていました。