2014年8月1日。ついに富山県黒部宇奈月温泉の以西区間、石川県内区間にて新幹線車両を用いた試験走行がスタートしました。2013年12月の長野-黒部宇奈月温泉の試験走行と同じく、最初にやってきたのは「新幹線電気・軌道総合試験車」こと「East i(イースト・アイ)」です。東北新幹線、上越新幹線、長野新幹線の試験を行う車両で、JR東海の「ドクターイエロー」のJR東日本版とも言える車両です。運行スケジュールは一切公開されておらず、事前の新聞記事では未明に長野駅出発、夜に金沢駅着との情報があったのみ。実際金沢駅には午後2時半ごろに到着し、撮影出来たのは金沢駅から白山総合車両基地までの回送区間のみですがその様子をレポートです。
ドクターイエローは北陸新幹線へはやってきません。東海道新幹線と北陸新幹線は物理的に線路がつながっていません。
East iは試験走行区間を最高速度30km/hで運行し、途中止まったり引き返したりしつつ終点の金沢を目指します。未明に長野駅を出発したEast iは午前7時ごろには富山駅に到着しました。高岡駅にはお昼ごろ、金沢駅には2時半頃に到着しました。事前情報を信じて夜に来ると想定していたので完全に出遅れました。
5時頃に金沢駅を出発し、白山総合車両基地に向かったようです。5時過ぎに金沢駅に来ましたがすでに新幹線の姿は見えず。
富山県・石川県のTVや新聞社はトップ記事扱いですので、総力取材を行っているみたいです。報道のヘリコプターが3機くらい飛んでました。ヘリコプターの位置で大まかな新幹線の位置がわかります。
松任駅へ移動。ここで新幹線を待つことにします。金沢から小松・福井・敦賀方向は2025年開業予定ですので、ここは当分の間車両基地への回送列車のみが走る区間になります。そのため野々市市田中町あたりで線路が単線に変わります。↓の写真をよく見ても。片方にしか線路がありません。
松任駅なので、すぐ側には在来線のJR西日本金沢総合車両所が見えます。8月24日には一般公開も予定されています。
テレビや新聞で紹介された津幡の新幹線の見える丘公園と違って、結構穴場のつもりでしたが大勢の人が見に来ていました。北國新聞の記者も。こんなところにまで人を配置しているあたり、明日の朝刊はEast-iの大特集だと思います。
18時ごろ、East iが見えてきました。
陽も若干落ちてきたので、ライトをつけながら。
イーストアイ。全容が見えてきました。
構想から49年、ついに新幹線が石川県内を走っていると思うと感無量です。この線路は東京や青森まで繋がっているんだと実感出来ました。
松任工場と一緒に。
この車両は一般の乗客が乗ることはありません。中には線路や電線などをチェックするための機材が積まれています。
East iはミニ新幹線区間である秋田新幹線や山形新幹線も検査するので、ミニ新幹線規格であるE3系をベースに開発された車両です。そのため車幅は在来線と同じで、新幹線としては小さめのサイズです。E3系やE6系もそうですが、新幹線のホームに入ると入り口とホームの間に隙間があるので足場が出てきます。
ここ、結構近くで見えます。フロントガラスの「S51」編成の文字や運転手の顔も。ちなみに運転手は富山出身の方です。
全部で6両編成
こちらは東京側の1号車
低速とはいえあっという間に通過していきます。
回送線の高架は福井県まで当然まだ繋がっていないので、車両基地のあたりで、切れています。
線路もまっすぐ進めるようにはなっていません。白山総合車両基地に入るため、ここで高架を降ります。
この回送線も上り回送線のみ完成。
下りは工事中です。まだ土台しかありません。
夜中から試験走行を行ってきた社員さんも、ほっと一息でしょうか。
回送線を降りた辺りで、一旦停止していました。
近づいて見ます。
ドクターイエローと同じく、普段あまり見られないので見ると幸せになると言われています。夕方のニュースで大々的に取り上げられていたため、大勢の地元民や鉄道ファンが集まっていました。
横を走る特急列車。ミニ新幹線なのでサイズはそれほど変わりません。
結構長い間止まっていたのでサービスタイム
18時17分、動き出しました。
津幡でも長い間停車したそうですが、変電所付近は入念に検査するのでしょうか。
車両基地へ向かいます。
白山総合車両基地へ。すごい数の車が止まっていました。
白山総合車両基地には総合試験車庫という検査車両用の車庫?があるみたいですが、こちらで夜を過ごすわけではないようです。
発着収容線庫を超えて整備工場エリアへ
ちなみに金沢駅ホーム見学の際にもらった白山総合車両所の概略図がこちら
工場へ
3番と書かれた場所に入って行きました。
工場の中にW7系が入っているのが見えます。
現在W1編成~W5編成がこの工場内にあるはずなので、中は綺麗に並んだW7系とイーストアイが見れそうです。
高岡市HPで公開されている試験走行のスケジュールによれば、2日も試験走行があるはずなので長野までの上り線の試験だと思われます。だたメディアによっては1~3日がイーストアイの試験走行とあるので、やはり正確な情報はわかりません。
W7系の金沢-上越妙高間の試験走行は8月5日です。i北陸では安全運転で可能な限り新幹線を追いかけます。