2014年10月11日~12日、航空機の整備士やパイロット、CAを育成する日本航空学園 能登空港キャンパスの文化祭「航空祭2014」が開催中です。航空機の専門学校なので、大量の航空機の展示やフライトショー、ヘリコプター遊覧飛行などが開催されます。
会場の日本航空学園 能登空港キャンバスへ。駐車場は能登空港の無料駐車場を利用できます。車は学生がしっかりと誘導していました。
12日には隣接する能登空港にて「空の日フェスタ」も同日開催されます。
航空祭のタイムスケジュール
キャンパス入口に並ぶ年代物の飛行機。セスナ 150H JA3407。
シュド・エスト SE.3130 JA9016
日本航空学園は、山梨や千歳、ここ能登などにキャンパスを持つ日本最古の総合航空教育機関です。能登には高校である日本航空高等学校石川と、18歳から入学する専門学校である日本航空大学校 能登空港キャンパスがあります。高校では整備士、キャビンアテンダント、パイロットを目指すコースがあります。専門学校ではさらに航空機の製造を学ぶ学科が増えます。そのため学園内ではスチュワーデスの格好をした女子高生や整備士・パイロットの制服を来た学生などを見かけます。
エプロン地区に出てみましょう。整備やフライト、CAの実習で使用する機材や飛来機が並んでいます。
YS-11 JA8805。
このキャンパスには3機のYS-11が保管されています。今日は2機展示されており、もう1機は能登空港のエプロンにおいてあります。
JA8805の中へ
椅子がほとんど撤去され、床にアクリルが貼られています。エアコンの配管や操縦系等を見ることができます。どの機体もそうですが、生徒・学生さんが詳しく丁寧に説明してくださいます。
同じくYS-11 JA8781。
機体後部から荷物用のベルトローダーで入ります。
こちらは椅子が残されています。キャビンアテンダントの教育などに用いられます。
コックピットにも座れました。各種スイッチがそのまま押せそうですが、このYSはもう飛べない機体です。
ビーチクラフト65 JA5111。JAXAから無償供与された機体。
MH2000A JA007E。製造されてから10年ほどしか立っていない、この中では割りと新しい機材。
BELL 204B-2。富士重工ライセンス機。
航空自衛隊 小松救難隊のUH-60J。このヘリは教材ではなく、このイベントのための飛来した現役のヘリコプターです。#592はクロスランドおやべ ヘリコプター&防災・防犯フェスティバルや小松基地航空祭で展示飛行を行った機体です。
自衛隊はヘリのほか、航空自衛隊 輪島分屯基地の軽装甲機動車と陸上自衛隊 金沢駐屯地第14普通科連隊の高機動車の展示。
芝生にも教材として使用している機体が並んでいます。
陸上自衛隊のセスナ L-19E JG-1210。
同じ機体が2つ有ります。
セスナ206 JA3340
FA-200 JA3593
コックピットに座り、ハンドルやペダルを動かすと、羽が連動して動きました。この部分はまだ生きてるようです。
T-3練習機 01-5530
コックピットにも入れます。
ヘリ?
BELL 206 JA6113が遊覧飛行。
TH-55J・ヒューズ269Cがずらり。
BELL 206B 2機と鳥人間コンテスト出場機。
陸上自衛隊のOH-6D。退役し教材になっている機体です。
軽飛行機カットモデル
ビーチクラフト58 JA5317
クリステンインダストリーズA-1 JA4228
モーターグライダー タイフーンー7E型JA2397
シャイベ式SF25Cファルケ JA2436
シャイベ式SF25Cファルケ JA2435
格納庫では、各種ステージイベント。
文化祭なので、学生の模擬店ももちろんあります。
オープンキャンパスも同時開催。入学希望の中学生らが見学に訪れていました。校舎を回ってみましょう。
キャビンアテンダント体験コーナー。CAの制服を着て写真撮影ができるようです。
その隣では、フライトシミュレーターを使ってパイロット体験コーナー
同じ部屋ではプラモデルやDVDの販売。
おとなりの部屋へ。CA cafe。
CAカフェでは、まだ10代のキャビンアテンダントの卵が、キャビンアテンダントの制服で接客してくれます。その道のマニアにはたまらないお店です。
座席も飛行機風。
お隣へ。「ソラシドテリア」だそうで、宮崎県のエアライン「ソラシドエア」提供でスープの試食会などが行われていました。
日本航空学園の卒業生の内定先のご紹介。航空業界が多いですが、そうじゃない会社もあるようです。
自衛隊のPRコーナー。自衛隊にも多数就職しており、地方協力本部がPRに来ていました。小松基地の本物のパイロットもPRのお手伝いに来ており、パイロットと記念撮影ができるコーナーも用意されていました。
日本初の強化ダンボール製風洞。この学校では整備士だけでなく、航空機の設計者を育成するコースもあります。
飛鳥のエンジン「FJR710-600S」展示。
観閲行進
航空学園は、日本で唯一観閲行進を行う学校だそうです。観閲行進といえば自衛隊や警察が行うものというイメージですが、ここでは高校生も参加します。
その前に、まずは航空学園のダンスチームによるパフォーマンス
太鼓演奏
バレエ
そして全校生徒が入場します。
まずは吹奏楽団が入場
続いて全校生徒・学生が入場します。歩き方や号令のかけ方が、自衛隊の観閲行進とそっくりです。入学してまだ半年ちょっとの1年生も行進します。
学生会的な方々。学生隊の指揮官になります。
エプロンで展示や模擬店で対応に当たる生徒・学生、さきほどパフォーマンスを見せた生徒・学生以外が並びました。全校生徒約800人中、600名ほどが参加しているそうです。
理事長が入場。
普通の高校では全校集会などだらけきっていますが、ここの生徒さんたちは本当にしっかりしていました。自由と規律を校風にしており、戦前から続く観閲行進の伝統を残してます。たまにドレスコードの日などもあるそうです。
風が吹いており結構寒かったのですが、それを気にしている様子は見られませんでした。
理事長による巡閲
号令のかけ方が、本当に自衛隊です。
民間航空議連 大島九州男 参議院議員、梶 輪島市市長が出席され挨拶がありました。この他に小松基地・第6航空団司令官の南雲空将補や、就職先のANA・JAL・三菱・川崎・IHIの関係者などそうそうたるメンバーも臨席していました。
観閲行進へ。学生の代表が先陣を切ります。皆さん学生とは思えないほどの凛々しさです。
吹奏楽団。アメリカ野砲隊マーチを演奏します。
在籍する生徒・学生の国旗。13カ国ほどの人がいるとのこと。
各部活動の旗
クラス別に、高校生の1年生から男女関係なく、行進します。
こちらは大学校の学生。
キャビンアテンダントのコースの学生も、関係なく行進です。
どの生徒・学生もふざけた様子は無く、非常にまじめに行進しており好感が持てます。
モーターサイクル部によるバイクの行進。
そしてラスト、観閲飛行。航空学園所属の5機による、デルタ隊形。
このパイロットは高校生だそうです。
フライトショー
航空学園の学生・生徒によるフライトショーが行われます。
まずは高校生パイロットによるフライト。飛行機の免許を取得できるのは17歳以上ですが、訓練は1年生16歳から開始できます。
どの機も横には教官が乗ってます。
マーシャリングするのも学生
各機、滑走路へ
飛行機4機とそれに合わせてヘリ1機が離陸
クリステンインダストリーズA-1の旋回
デルタ隊形でのフライバイ。岐阜基地名物の異機種大編隊飛行でも、さすがにヘリはまじりません。
5機による、ブルーインパルスで言うところのレベルオープナー
続いて航空大学校の学生によるビーチクラフトのフライト
滑走路上を140ノットでフライ・バイしたり、エプロン上空で旋回したりしました。
着陸
この航空祭は12日まで開催されます。
16歳で飛行機を操縦する生徒がいたり、CAの格好をした女子と青春を送る学生カップルがいたりと、来場にはそれなりの精神力が要求されます。