10月12日~13日、航空機の整備士やパイロット、CAを育成する日本航空学園能登空港キャンパスにて文化祭「航空祭2013」が開催されました。ただの学園祭ではなく、航空機の専門学校であることを生かして大量の航空機の展示やフライトショー、アクロバット飛行やヘリコプター遊覧飛行など他の学園祭ではありえない内容の催し物が開催され、充実したイベントとなっています。13日には併設する能登空港の「空の日フェスタ」も同日開催されました。
航空学園航空祭2013
会場の日本航空専門学校/日本航空高等学校は能登空港から徒歩3分。同じ敷地内にあります。駐車場は能登空港の無料の駐車場が利用できますし、輪島のふらっと訪夢から無料のシャトルバスも運行しています。
会場案内とプログラム。フライトショー(学園所属機編隊飛行)、航空記念観閲式、エクストラ・ワコーコラボフライトショーなど本格的な航空祭となっています。編隊飛行やアクロバット飛行は午前と午後の2回あります。ただ今回、Webサイト等の分りやすい所にスケジュール掲載がなかったため、何も飛行機が飛んでない時間に訪れてしまうことに・・・。
キャンパス入り口には年代物の飛行機とヘリが並んでいます。セスナ 150H JA3407。
シュド・エスト SE.3130 JA9016
校舎に入ります。学校の説明や教科書の展示、過去にTVで放送された学校の紹介ビデオの上映などがまず行われています。ところでこの日本航空学園ですが、山梨や千歳、ここ能登などにキャンパスを持つ日本最古の総合航空教育機関です。能登には高校である日本航空高等学校石川と、18歳から入学する専門学校である日本航空専門学校 能登空港キャンパスがあります。高校では整備士、キャビンアテンダント、パイロットを目指すコースがあります。専門学校ではさらに航空機の製造を学ぶ学科が増えます。そのため学園内ではスチュワーデスの格好をした女子高生や整備士・パイロットの制服を来た学生などを見かけます。
整備上に入ります。教材の飛行機やヘリコプターがお出迎え。
カットモデルになっているセスナ。構造をこれで学べるようです。
BELL 206B 2機と鳥人間コンテスト出場機。
陸上自衛隊のOH-6D。退役しこちらの教材になったようです。
TH-55J・ヒューズ269Cがずらり。
エプロンに出ます。大型機や実際に飛行可能な航空機がところ狭しと並んでいました。
BELL 204B-2。富士重工ライセンス機。
これらの航空機は整備すれば飛べるのですが、すでに退役として登録されており法的には飛べないとのこと。
MH2000A JA007E。製造されてから10年ほどしか立っていない、この中では割りと新しい機材.
コックピットに座って、計器に触ることもできます。学生さんが丁寧に説明してくださいます。このヘリは、比較的新しい教材ですがそれでも近年主流のグラスコックピットではなく計器が並ぶクラシカルなものです。ですが、航空機の整備を学ぶ上では液晶ディスプレイで様々な情報が出るよりこのように計器が並んでいたほうが勉強がしやすいそうです。
ビーチクラフト65 JA5111。JAXAから無償供与された機体。
往年の名機YS-11へ。このキャンパスだけで大型機であるYS-11を3機保有しています。こちらはJA8805。
機内を見学できるようです。機体後部から荷物用のベルトローダーで入ります。
椅子がほとんど撤去され、床にアクリルが貼られていました。エアコンの配管や操縦系等を見ることができます。
機体前方のタラップよりおります。
続いてJA8781。
こちらは椅子が残されています。キャビンアテンダントの教育などに用いられます。
操縦席も見学できます。
JA8777は空港のエプロンに移されていました。他の展示のためにどかしたのでしょうか?横に737が止まっており、並ぶとYS-11も今にも飛び立ちそうです。
YS-11のエンジンカットモデルも展示されています。
芝生にも古めの航空機が並んでました。セスナ206 JA3340とFA-200 JA3593
陸上自衛隊のセスナ L-19E JG-1210。
T-3練習機 01-5530
続いて現役で飛行可能な航空機たち
曲技飛行チームウイスキーパパのExtra 300L JA14WP。この日アクロバット飛行を見せてくれましたが残念ながら訪れたのタイミングが合わず・・・。アクロバット飛行というと航空自衛隊のブルーインパルスや故ロック岩崎氏によるエアロックが有名ですが、チーム・ディープブルースなどまだまだ日本にもチームはあります。
ワコーF5C JA55BP。これもデモフライトが行われたようです。
大量のモーターグライダー。オープニングのフライトショーではこれら航空機の7機編隊飛行などが行われました。
モーターグライダー タイフーンー7E型JA2397
シャイベ式SF25Cファルケ JA2436。飛行可能な機体では、パイロット訓練の学生さんたちが説明してくださいます。今回お話を聞いたのはなんと16歳のパイロット候補生。16歳で飛行機を操縦できるとは、なんとも羨ましい学校です。
ビーチクラフト58 JA5317
何十機もの航空機が並び、まともに見ていたらこれだけで1日が過ごせそうです。この他エプロン地区では学園祭らしく学生や店舗による模擬店も開かれていました。
ヘリコプターの遊覧飛行も開催。BELL 206 JA6113。中学生以上4500円、小学生以下3500円と有料です。空港周辺をぐるりと1周してきます。
校舎を回ります。専門学校入り口には飛行機が並び、博物館のようです。
整備工場では各種計器の説明
ジェットエンジンの仕組み。その他飛行機の構造について解説したパネルなどが並んでいました。
教室ではラジコンの展示やプラモデルなどのグッズ販売も。2階ではキャビンアテンダントの制服を着た生徒が接客するなんともあざといCA Cafeも。
レシプロエンジン研修室。教材として、同じ型のエンジンが並んでいます。
こちらはジェットエンジン。CH-46のCT58エンジンです。
フライトシミュレータ体験です。MSFS2000でした。2002や2004、FSXではなくあえて2000です。
格納庫横ではステージイベント、太鼓演奏やバレエ、吹奏楽演奏などが行われます。
学園祭らしくミスコンも開催。女子部門と書いてありますが皆さん男です・・・。
自衛隊の車両も展示します。輪島分屯基地の航空自衛隊仕様 軽装甲機動車
陸上自衛隊金沢駐屯地 第14普通科連隊の高機動車。
空のフェスタ
航空学園航空祭と同日開催の、能登空港空の日フェスタです。事前募集に申し込むことで、管制塔の見学やANAの仕事場の見学が子供限定でできます。
駐車場では売店やフリーマーケット。
のっぴーフリマ。
こども自動車乗車会
よさこい踊り。様々なチームが出場し、踊りを披露しています。
ターミナル内でのイベント一覧。12時から県の防災ヘリがやってきて、救助のデモンストレーションが行われます。
フライトシミュレータ。小松市の航空プラザにもあるファイナルアプローチ製の簡易のものです。
のっぴーグラス作り
紙飛行機大会。羽田空港と題した穴に紙飛行機を飛ばします。
空港デッキへ移動。ボーイング737-800 JA58ANがいました。航空学園のフライトショーなどはこちらから見るのもいいかもしれません。
ANA748として能登空港を離陸、羽田に向かいます。
そんな能登空港の滑走路を回る無料のバスツアーも開催。
本格的なフライトショーが行われるしっかりとしたイベントでした。事前にイベントスケジュールの告知がHPであればよかったのですが、来年訪れる皆様はこの記事に掲載したスケジュールを参考にしてください(勿論変更される可能性は大いにあります。)