小松基地航空祭2013 ブルーインパルスのアクロやF-15ハイレートクライム

小松基地航空祭2013が10月15日に開催されました。全国数カ所ある航空自衛隊の基地で、各基地の特色を生かした基地祭が行われます。ここ小松基地では何と言ってもF-15の飛行隊を2飛行隊保有する日本海側最大の基地として有名であり、F-15の機動飛行や編隊飛行目当てに関西圏はもとより全国各地から航空ファンが訪れます。もちろんブルーインパルスのアクロバット飛行も開催されます。今年は去年より2万人多い12万2000人が来場し大賑わいになった様子をレポートです。写真多めです。

駐車場からシャトルバス

小松基地航空祭では例年2箇所の臨時駐車場が用意されます。ジェイ・バスやコマツ粟津工場がある串工業団地駐車場、空港を挟んで基地の反対側になるコマニーや小松ウォールがある鉄工団地駐車場(スカイパーク)の2箇所です。ここから北鉄のシャトルバス(料金往復500円)で基地の中へ移動します。なおシャトルバスは駐車場のほか、JR小松駅からも出ています。駐車場の開放が午前5時からなので、それまで道路に県外組の車列ができることもあります。下の写真は鉄工団地駐車場のバス待の様子。バスの運行開始は7時からなので、かなり長い列ができています。

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なお、鉄鋼団地では2箇所のバス乗り場があるようで、こちらはコマニー側。北側の企業に駐車した人が並ぶ列の倍近く列ができてました。例年とバスのルートが違うのでうまく捌けてません。以前はシャトルバスは基地内を走行し、周辺道路の渋滞に巻き込まれない上にハンガーで待機する大量のF-15を見ることが出来ました。今年はバスも公道に出て小松空港の前を通り基地に向かいます。案の定渋滞に巻き込まれシャトルバスの第一陣が出発してから帰ってくるまで1時間以上かかりました。歩いて基地に行ったほうが早いレベルです。

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基地の前には農道に路駐されている大量の車。この他小松空港駐車場やRW24エンド、航空プラザなどは車で埋まります。ブルーインパルスのためお昼から来る方もいらっしゃいますが、道路混雑やシャトルバス列を考えてこないと、基地についた時にはすでにブルーインパルスが終わってたなんてことになるので注意が必要です。

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オープニング編隊飛行

7時45分、F-15 8機がRW6より離陸し、編隊飛行を行いました。

303飛行隊3機

306飛行隊5機。F-15の他、UH-60Jからパラシュートで隊員が降下する催しもありました。

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基地に到着

来場者数は10万人を超えるので、大賑わいになります。よっぽど早く基地に入らないとブルーインパルス前は埋まってしまうのでウォークダウンは見れません。売店エリアでは飲食店や自衛隊グッズの販売店など120社が出店しています。

帽子やTシャツ、カレンダーに部隊マークステッカー、DVDなど様々なグッズを販売しています。

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トイレもかなりの数が用意されていますが、長蛇の列になります。特に展示飛行が何もない時間やお昼時、ブルーインパルス終了後は大混雑します。余裕をもって利用しましょう。エプロンから遠いトイレなどは並ばずに利用できるところもあるので、並ばず移動したほうが良い場合もあります。手洗いはこのように自衛隊の給水車なんかが用意されていました。

地上展示

戦闘機や輸送機など、航空自衛隊機に限らず各種航空機がエプロンで展示されています。

F15DJ。主に訓練に使用される複座機です。

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CH-47J。陸自も導入している大型輸送ヘリですが、これは空自所属の機体。

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T-7練習機。航空自衛隊のパイロットが訓練で初めて操縦する飛行機です。

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UH-60JA。これは陸上自衛隊のもの。この他小松救難隊のUH-60Jも展示されています。

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対戦車ヘリ AH-1Sコブラ。陸上自衛隊の航空機は基本的に展示されるだけなので、模擬戦闘などを楽しむのであれば陸上自衛隊駐屯地の基地祭小矢部のヘリコプター&防災フェスティバルなんかがおすすめです。

U-125A。2機展示されており、1機は救難展示飛行で使用されます。

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RF-4E偵察機。百里基地の第501飛行隊所属です。

F-4EJ改。岐阜基地の飛行開発実験団所属。

F-2A。青森県三沢基地の第3飛行隊所属です。

U-4

T-400。コックピットにキティちゃん?

U-36。海上自衛隊の航空機です。

ブルーインパルスももちろん展示されます。1~6番機と予備機が並び、特に多く人が集まります。

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C-130輸送機

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P-3C。海上自衛隊。

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機体を全方位から見られるよう、エプロンの一角にT-4とF-15Jが用意されています。

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展示されるのは航空機だけではありません。基地近くに接近した敵航空機を迎撃し基地を守る対空機関砲 VADS

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81式 短距離地対空誘導弾

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空自向けの軽装甲機動車

破壊機救難消防車 A-MB-2。

・・・小松気象隊の前には、大きなてるてる坊主の「てるちゃん」。今日の天気は晴れのち-うに、とのこと。

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装備品展示場

第3格納庫内ではF-15のエンジンや、ミサイル、コックピット見学、油圧展示、パイロットスーツ試着体験が行われていました。パイロットスーツは子供だけでなく、大人や若い女性だけのグループなどが記念に着用していました。これも結構な行列です。

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F-15J用エンジンF100-IHI-220E

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コックピット展示は贅沢にもF-15 2機を使用。それでも長蛇の列になってました。どこ行っても並ぶのが航空祭です。なぜか沖縄那覇基地の204飛行隊のF-15がここに。

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油圧展示では車輪やフラップ、エアブレーキなどを整備士さんが実際に動作させながら機体の仕組みを説明してくれます。

訓練用のミサイルも公開。中距離用の99式空対空誘導弾とスパロー、04式空対空誘導弾やサイドワインダー。

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第1格納庫では陸上自衛隊金沢駐屯地第14普通科連隊の高機動車と軽装甲機動車の展示。ビデオ鑑賞や石川地方協力本部のブースも。

機動飛行

オープニングフライトにつづいて、306飛行隊のF-15J 2機による機動飛行です。

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ハイレートクライム祭りです。アフターバーナーを出し滑走路上空でとにかく登ります。旋回します。

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F-2

F-2の展示飛行。地上に展示してあるF-2Aではなく、岐阜基地からリモートで複座のF-2Bがやってきます。

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爆撃、および爆撃後の離脱など様々なデモを行いました。

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機動飛行2

こんどは306飛行隊です。F-15J2機がTACデパーチャーで離陸。

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こちらも303飛行隊にまけじど飛びまくります。

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間延びせずどんどんやってきます。

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滑走路両端や正面からやってきたF-15は、海側に向けて旋回するため会場から見えるのは腹ばかり。背中を見たいなら小松空港デッキのほうがお勧めです。

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 編隊飛行

306飛行隊のF-15 5機による編隊飛行です。

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車輪、フラップ、アレスティングフックをおろしての低速編隊。

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救難飛行

編隊飛行のみでは間延びしてしまうため、途中途中で小松救難隊による救難飛行のデモが行われます。U-125Aが要救助者を発見、支援物資をパラシュートで投下します。

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UH-60Jからメディックの隊員がリペリング

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すばやく要救助者をピックアップし現場を離脱します。エプロンから少し遠い誘導路上でデモが行われるため、やはりヘリはクロスランドおやべのヘリコプター & 防災・防犯フェスティバル などで見たほうが見やすくなっております。

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民間機

小松基地は民間の小松空港と共用なので、展示飛行の合間合間にANAやJALなどの旅客機が降りてきます。航空会社もそのたびに宣伝のアナウンスを入れます。また、この航空祭に合わせて航空会社も特別塗装機を小松便の機材に割り当てています。以前はよくポケモンジェットがやってきました。今日はJA8674 ゆめジェットがやって来ました。

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モデル撮影会

北国フォトクイーンのモデルさんが、F-15とT-4の前でポーズをとる撮影会が毎年開催されます。

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F-15Jの特別塗装機は今年はありませんでしたが、このF-15の燃料タンクには歌舞伎の絵が書かれていました。

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 ブルーインパルス ウォークダウン

ウォークダウンからがブルーインパルスのショーの始まりです。綺麗に並んだパイロットがかっこ良くT-4に搭乗、機体の各種チェックを行います。

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整備士さんの記念撮影も行われます。

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The Simmer of the Air が流れ演目開始。アナウンスでパイロットのプロフィールが紹介されます。このウォークダウンを見るにはかなり早い段階で場所取りをしないといけません。ただし椅子やレジャーシート、脚立はエプロンでは使用できません。隊員さんが何度も注意されてましたが、皆様やめようとしませんでした。他の方のご迷惑になりますので、絶対にやめましょう。

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自分の機体の前で整備士さんと敬礼。パイロットはGスーツを着用します。

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エンジンやエアブレーキ、翼の動作チェックを行います。

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タキシング開始、手を振りながら離陸のためRW6に向かいます。

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アクロバット飛行

この日、雲が出ており時折雨が降ってきてました。アクロがあるか心配でしたがなんと第1区分でのフライトが行われました。昨日の予行演習ではサクラを行う第3区分の練習が行われましたが、見た目ほど雲は低くはなかったようで今日は第一区分です。

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ファンブレイク。

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レインフォールは落下中に花が開くのではなく、水平飛行に移ってからブレイクするレベルオープナーと組み合わせた技に変更されました。サンライズ

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レター8。昨日やらなかった演目もどんどんやってます。

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Qピット。雲の色とかぶりハートの形が見にくいのと、風がありスモークが流されてしまいましたが会場からは大きな拍手が上がりました。

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望遠レンズが何百本と空を向いている光景もなかなか見ものです。

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スタークロス。これもまた会場から拍手が上がりました。

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すべての演目を終えてブルーが戻ってまいりました。

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小松市のイメージキャラクター「カブッキー」が1番機パイロットに花束を渡します。

ブルーインパルスは航空祭最後の演目のため、終了後はシャトルバスやトイレが大混雑します。バスは1時間~1時間半は並ぶ必要があるでしょう。売店も店じまいをはじめ、店によっては焼きそばなどのたたき売りが行われます。

展示機の帰投

小松基地意外から展示のためにやってきた機体は、すぐに基地に帰投します。ブルーインパルスは年によって異なりますが、今年はすぐに松島基地へ帰投しました。どうせ帰りのシャトルバス列に1時間以上ほど並ぶことになる上、道路や安宅SAなどは大混雑していますので、せっかくならエプロンに残り帰投を見ていくことをおすすめします。ただし安全のため徐々に立入禁止のロープを移動しエプロンから退避させられます。この作業、地引網と呼ばれます。

岐阜基地に帰るF-4EJ、離陸後すぐに翼を振りお別れの挨拶をしていました。まだまだ現役です。

離陸準備を行うRF-4E

誘導路に向かうF-2。エンジンの排気がかかります。

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U-4も帰ります。どの飛行機もそうですがパイロットみなさん手を振り返してくれます。

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この他、ブルーインパルスの整備士の撤収のためC-1も降りてきました。

退役した飛行機たち

基地祭とは関係なく、常設ですが退役した飛行機たちが基地の一角で翼を休めています。

F-86F

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F-86D

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F-104J

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T-34A

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T-33A

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