こまつの杜 旧小松工場跡の超大型ダンプ930E&わくわくコマツ館

建設機械大手コマツが、2010年に閉鎖した小松駅前の小松工場跡地にてコマツの広報資料館「こまつの杜」を2011年にオープンしました。航空プラザ・小松空港と共に乗り物の町コマツというコンセプトの一端を担っており、世界最大級の超巨大ダンプカー930Eの展示や、旧本社を再現した「わくわくコマツ館」などが無料で見学できます。

JR小松駅の東口周辺が、こまつの杜となっています。現在、北陸新幹線の駅舎が建設中です。もとは八日市町地方という町名でしたが、2013年7月に町名自体を「こまつの杜」に変更しました。

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駐車場は、付近にこまつの杜専用駐車場があります。また、駅周辺には市営駐車場やコインパーキングがあります。ダンプの運転席試乗は時間が決まっています。事前申込みの必要はありませんが、時間外に訪れると試乗はできませんのでご注意ください。また、荷台を動作させるイベントは毎週水曜と土曜になります。

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ダンプトラック「930E」

敷地内で真っ先に眼に入るのが、この「コマツ電気駆動式ダンプトラック930E-2」。高さは7メートル以上あり、3階建ての建物相当。ちなみに「930」というのは総重量「930,000LBS(ポンド)」から来ています(改良され現在は更に重さが増えています)。730E、830E、960Eという、更に大きな兄弟機もコマツのラインナップにはあります。

重さは約500トンあり、積載量はおよそ300トンです。象なら50頭、小学生なら7,400人分。74式戦車ですら約40トンですから比べるまでもありません。間違いなく公道は走れません。

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もともとチリの鉱山で運用していた車体を、日本に運んできました。そのままでは運べないので分解し、それでも運べない部品は切断され、こちらで再結合しました。コマツは日本の会社ですが、930Eの現物は日本にはここにしかありません。

タイヤも巨大。ブリジストン建設・鉱山車両用タイヤ53/80R63VRPS。外径4メートル、重さは5トンもあります。一般的なバスの高さと同じです。このサイズのタイヤを作れる会社は殆どありません。

このタイヤはゴムだけでなく、中にスチールが入っており、丈夫に作られています。

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930EはGPSと遠隔操作を用いて無人走行も可能、危険な地域での運転手の命を守ります。この巨体でも60kmで走行でき、ダンプカー同士がぶつからないように制御しています。またトラックの「健康状態」や「稼動状態」を管理できるシステムも活躍しています。このサイズのトラックじゃなくともコマツの製品には「コムトラックス」のようなIoTを活用した優れたサポートシステムが搭載されていますが、遠隔操作はさすがにありません。

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車両展示

対人地雷除去機 D85MS-15。コマツのブルドーザーD85EX-15に自体除去用のローターを取り付け改良した機種です。ローターで地雷を採掘・破壊し、ローターによって耕された地面は農地に利用されます。アフガニスタンやカンボジア、アンゴラで活躍しています。

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屋外には歴史的な車両の展示もあります。コマツ最古のホイールローダーJH30BとブルドーザーD50A実験車。

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D50-S 8型ドーザーショベル1号機とD50-2-16号機、トラクターT25。

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敷地内から、建設中のサイエンスヒルズこまつひととものづくり科学館」が見えます。少年たちのものづくり精神を育むことを目的に2014年3月にオープン予定です。日本海側初となる高解像度4Kプラネタリウムなどを上映する立体視型全天周3Dシアターや、科学体験展示ホールなどが設置されます。

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わくわくコマツ館

わくわくコマツ館へ。

一見レトロな感じですが、コマツの旧本社事務所を復元した建物で屋根は小松瓦を使用しています。旧本社事務所は1930年から1996年までこの地で稼働していました。

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そばにはコマツ創業者竹内明太郎の像。ちなみに吉田茂元総理の兄にあたります。

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中へ入ります。コマツのみならず、建設機械の歴史が解説されたパネルとミニチュア模型が出迎えます。

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レゴブロックが飾られていました。コマツ社員の方が寄贈したものらしく、非売品です。ロンドンオリンピックのメダリスト杉本美香さんのサイン色紙が飾られていました。

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建設機械を製造する上で必要となる技術「プレス加工」や「鋳造」の解説。

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地雷除去用のスーツと地雷の模型展示。アンゴラで実際に地雷を除去する様子を解説したパネルもあります。

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ケンケンキッキファクトリー

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ギアワールド。建設機械が活躍する現場をポップなジオラマで紹介します。

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地下で働く建設機械。山を掘りトンネルを掘るTBMや、都市部に地下鉄トンネルなどを掘るシールドマシンの模型です。TBM工法とシールド工法は仕組みが異なります。

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外に展示してあるダンプ930Eの兄弟機960Eと、金沢工場で建設している油圧ショベルPC4000の兄弟機PC8000の作業の様子。出前のディスプレイに作業現場の映像が映しだされます。

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3D映像なども組み合わされ、見ていて飽きが来ません。

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パワーラボ。実際に機械や素子に触れて油圧の原理や熱電素子、歯車の仕組みを学びます。

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このレバーを操作すると、目の前のキャタピラが動作します。

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ペルチェ素子の実演。スイッチを押すと、素子が熱くなったり、冷たくなったりします。

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知のコクーン。建設機械や里山に対するクイズを楽しめます。

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ブレードシアター。930Eの3D映像やコムトラックスなどの映像を楽しめます。

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この他2階にはワークショップや、敷地内には加賀の自然を体験できる「げんき里山」など子どもたちが楽しめる施設が充実しています。ひととものづくり科学館オープン時には混雑が予想されるので、事前に訪れてみてはいかがでしょうか。